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縮小の時代

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モノに群がる人々

昨日、東京銀座にユニクロが世界最大の店舗を新規開店し、また、アップル銀座店ではこの日からiPadなる新商品が発売となり、両店舗合わせて1500人もの客が朝から行列を作り、銀座は大賑わいだったとテレビ各局が伝えていた。こんなことはしばしばある。パソコンのWindowsの新版やテレビゲーム発売でもそんなことがあった。

まさに現代商業主義文化にすっかり洗脳された民衆の姿を見る思いがする。現代は経済拡大がすべての時代である。製品が人間や社会や自然環境に何をもたらすか、などはどうでもよい。ただ売れさえすれば、少しでも多くの金を稼ぎさえすればよいのである。技術も製品開発も、企業経営も、すべては少しでも多く稼ぐことが唯一の目的になっている。

企業戦略の最大の目的は、顧客の心をひきつけ、買う気をそそり、財布を開けさせることにあって、そのために、魅力たっぷりの言葉で人々を誘惑する。それを効果的に応援するのがマスコミである。大企業による新製品や新店舗の話題が、さも社会の一大事であり、全ての庶民が待ち望んでいる楽しみであるかの如く紹介される。

こうした企業とマスコミの攻勢にコロリと参ってしまう民衆は、その製品が絶対に必要なもの、自分の人生になくてはならない物と思い込んでしまい、一番に手に入れようと朝早くから行列を作る。大衆は御し易しである。だが、そんな新商品で、本当に生活に欠かせないものなど実は一つもない。ただ、人々がモノに心を奪われているだけである。

今は飽食の時代である。世の中にはモノが溢れており、その大部分はなくても困らないものばかりである。そのような、なくても人生の質には大して貢献しない、むしろ人生の質を落とすだけのモノの一つ一つが、自然環境に多大な負担をかけ、将来の人々や貧しい途上国の人々の生存条件を損なっているのである。そして、それは必ずいつか、自分自身や自分の子供、孫への報復となって帰ってくるはずだ。

それなのに、人々のモノへの執着、もっと欲しい、もっと欲しいという気持ちは一向に収まる様子がない。まさにモノ中毒に他ならない。モノ中毒から脱け出すことは容易でないかも知れない。ニコチン中毒やアルコール中毒、果ては麻薬中毒と同じように、中毒から脱け出すためには、強い自己制御力が必要である。そんな自己制御力のある人なら、初めから中毒にはならなかっただろう。

しかも、モノ中毒はニコチン中毒などと違って、これが中毒症状であり、そこから脱け出すべきである、という警告はどこからも出て来ない。反対に、もっと中毒になることが社会を挙げて奨励されているようなものである。それだけに一層強い自己管理能力が必要となっている。

人々は今を自由な時代だと思っているかも知れない。自分が必要だと思う物を、自分の意思で買い求める自由は大切だと思っているのかも知れない。だが、それは本当の自由だろうか。自分では自由な行為だと思っていても、上に書いたように、実は巧妙に洗脳された通りに振る舞っているだけではないだろうか。
2012年3月17日


  1. 2012/03/17(土) 10:27:47|
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