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貿易は国益より互益が大切

TPP論議の中では、国益という言葉が盛んに出てくる。だが、何が国益かという突っ込んだ議論はほとんどない。あっても、
・輸出が増える
・日本の競争力を強める機会になる
・日本の技術力が発揮できる
・GDPが増える
・消費者に安い商品が届く
などが国益だとほのめかしている程度である。

しかし、一方的な利益は決して国益にはならない。一方的な利益は相手に不利を与えることだから、強い者が弱い者を制するだけで人倫に反し、長続きするものでもない。行き詰まりになった時には益を受けていた国も大きな損害を被る。したがって、貿易に必要なことは国益ではなく互益である。

競争は互益にはならない。競争にならない分野を補完しあってこそ互益になるが、競争では勝った者が支配し、負けた者が支配されるだけである。補完し合う製品は主として不要不急の嗜好品であって、双方とも日常生活に不可欠な製品では、どうしても競争になってしまう。

天然資源は偏在しているから、それ自身の生産競争はできない。しかし、非再生可能資源の大量輸出や、再生可能資源の再生量以上の輸出は、資源を枯渇させ持続不可能である。資源輸出国は生活必需品のほとんどを先進国から輸入する傾向にあり、結局は先進国による資源の収奪に終っている。資本の競争は収奪の競争そのものである。

貿易はできるだけ増やすことがいいのではなく、適度がある。むしろ、できるだけ少ない方が、長期に持続可能な国を造ることができる。貿易の互益も適切な財貨の種類と量によって初めて得られる。生活必需品の輸出競争は世界の安定にも平和にもならない。いったん事が生じて貿易が滞れば、たちどころに社会混乱を招く。

TPP推進論者が考えている国益は、決して国益ではない。彼らのいう国益とは、結局は後先を考えない目先の金儲け以上のものではない。一時的に国益のように見えても、将来はそれ以上の損失になる。しかも、見かけの国益の裏には国内でも弱者切り捨て、格差や不公平の拡大などの、より大きな損失が隠されている。大日本帝国による侵略戦争も国益のためだった。現在のTPP推進論者が言う国益と、それを得る方法が違うだけで、国益の内容には大差ない。
2011年11月16日


  1. 2011/11/16(水) 10:23:20|
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