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人口減少はいいことだ

先日公開された昨年10月の国勢調査結果によると、日本の国籍を持つ日本人は1億2535万人で、5年前の国勢調査時よりの37万人減少し、これは外国人と区別して集計を始めた昭和45年以来初めての減少だそうだ。しか外国籍も含めた日本の総人口は1.28億人と、増加率は国勢調査が始まった大正9年以来最も低いが、依然として5年前より0.2%増加している。

少子化が問題となって久しい。その論調のほとんどは、人口減少を悪い事としており、その理由として労働人口が減る、生産と消費が減る、年金の担い手が減るなど、経済力の低下を憂えるものばかりであり、少子化問題は、如何に結婚と出産を奨励して子供の人口を増やすか、に集中している。

しかし、この狭い日本に1億2000万人は余りにも多過ぎ、既に食糧の半分も自給できない状態になっている。完全な自給自足の江戸時代は最大で3000万人程度だったそうだが、それでも、それ以上人口が増えないように、姥捨てや間引きが習慣化されていたという。姥捨ても間引きも身震いするほどおぞましいが、別の見方をすれば、そうまでして人口の増加を防ぐことが、人々の生活が成り立つ自然環境を守るために必要だったということである。

江戸時代の4倍もの人口が現在の日本に住めるのは、食糧や生活必需品を外国から安く大量に輸入できるからで、これは外国の土地資源に依存していることと同じである。これらはすべて石油を始めとした化石燃料のおかげだが、今までのように質の良い化石燃料が安く豊富に手に入る時代はすでに通り過ぎようとしている。また、日本人の人口は減少していても、世界の人口はなお増加中であり、中国やインドの経済成長が食糧や資源の需要を急激に押し上げている。現在のような工業的農業や、燃料費のかかる長距離輸送に依存するグローバル経済に遠からず行き詰まりが来るのは必至である。

これからは、食糧も生活必需品も自給率を高めていかざるを得ない。自給率を高めることは、日本人は日本の国土が持つ自然の生産力に依存して生きるということである。外国の資源を全く使わないわけにはいかないだろうが、依存率はできるだけ下げてゆかなければならない。これは、嫌でもそうせざるを得ない道で、世界のすべての人間が基本的に守るべき条件である。

現在の日本人の1人当たり資源消費量は江戸時代の何倍も多い。現在は江戸時代にはなかった技術という武器を持ってはいるが、それでも、資源の供給量は限られている。どのくらいの人口が養えるかはわからないが、1億2000万の日本人が日本の国土の生産力で暮らすことは不可能だろう。人口減少は、将来の人間1人1人が文化的に生活するためには絶対必要なのである。当面は人口半減くらいを目標にしてもおかしくない。

人口を人為的に減らすことは大変難しい。中国では一人っ子政策を強行した。これを人権無視だと非難する人も多いが、政策の実施上の不手際は別にして、一人っ子政策そのものは、私はやむを得ないと思う。現代の人間が子供を産む権利を制限していることには違いないが、これは、将来の人間の生存権を守るためである。人口の増え過ぎがどんなに悲惨かは、生物の世界や人間の歴史からおよそ見当がつく。

日本では一人っ子政策は無理だろう。したがって、人口の自然減少は願ってもない好機である。高年齢層の比率が高くなるのは困るからといって、常に若者の比率が多い状態を保つことは、人口を無限に増加させることと同じで、不可能である。全員が100歳まで生きることを望むなら、65歳以上が35%では困ると言うのは矛盾だし、適正人口まで減少する過渡期には、35%以上になっても不思議はない。しかし現在はまだ25%に過ぎないのである。これを人口の高齢化で困ったようなことを言うのは大間違いだろう。人口政策は、子供を増やすことではなく、人口減少が順調に運ぶようにすることの方が大切だ。産めよ増やせよ、人口減少を防げという政策は、将来の日本人を地獄に落す政策である。
2011年10月27日

  1. 2011/10/27(木) 10:57:19|
  2. 政治・社会・経済
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