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原発を容認することの意味

原発は増やすべきだと考える日本人は、朝日新聞の世論調査(4月17日)によると、わずか5%に過ぎない。しかし、原発利用の賛否については、利用に反対する人も依然として32%と、3分の1程度の少数派に留まっている。

原発利用に反対する人以外の68%はみな原発を容認する人である。たとえ積極的推進でなく、やむを得ない理由をいろいろ付けたところで、原発容認であることに違いはない。

少し古い話だが、1983年、当時の敦賀市長である高木孝一(現在の自民党代議士高木毅の父親とのこと)という人物が、地元の商工会で行った原発講演会で、原発のために地元がどれだけ潤ったかを自慢げに話した最後に、次のように語ったという:

“…といったようなことで、そりゃあもうまったくタナボタ式の街づくりが出来るんじゃなかろうか、と、そういうことで私は皆さんに(原発を)お薦めしたい。これは(私は)信念を持っとる、信念!
…えー、その代わりに100年経って片輪が生まれてくるやら、50後に生まれた子供が全部片輪になるやら、それはわかりませんよ。わかりませんけど、今の段階では(原発を)おやりになった方がよいのではなかろうか…。こいうふうに思っております。どうもありがとうございました。(会場、大拍手)”

この話は、内橋克人著「原発への警鐘 (講談社文庫)」に出ているそうだ。

いくら原発容認でもここまで厚顔無恥の人は滅多になく、ほとんどの人は、子孫に悪い影響を与えるような重大事故は絶対に起さないことを条件とした上での容認だろう。

しかし、原発を容認する人は、本当に重大事故を絶対に起さないことが可能だと思っているのだろうか。原発は一度造ってしまえば、運転停止しようが廃炉にしようが、放射性物質が核崩壊して熱と放射線を出し続ける。

重大事故を絶対に起さないためには、完全な管理を将来何百年、何千年にもわたって続けなければならない。このことは福島原発事故で誰もが理解した。

冷温管理下に置くためには電力で冷却水ポンプを動かし続ける必要もあろう。完全な管理にはエネルギーも、カネも、人材も、組織も必要で、それには安定した政治と経済が永久に続かなければならない。

しかし、経済危機も資源の危機も全く予期せぬうちにやってくる。世界大戦でさえ絶対起らないとは断言できない。この先どんな世の中になるのか、10年先でさえ予測できないのに、気の遠くなるほどの将来まで原子力の安全管理を続けることなど、誰にも保証できるわけがない。

原発容認の理由が「人々が困らないため」であっても、それは経済成長が必要、大量消費社会をやめられない、との前提があるからで、結局はカネのため、物欲のためと同じである。

結局、原発を認めることは目先の物欲を優先するためであり、将来の安全管理の可能性については完全に思考停止になっている。自覚の有無に関わらず、子孫の安全には目をつむって、責任放棄しているのである。これは、敦賀市長と実質的には同じではないのか。原発に絶対反対でない人には、このことをもう一度考えて頂きたい。
2011年6月5日

  1. 2011/06/05(日) 13:22:30|
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