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選挙制度の民主化への提案

大義名分の無い衆院解散総選挙となった。選挙は民主政治の基本であり、これ以外に民主的な方法は見つからない。しかし、現在の選挙制度にはまだ欠陥が多く、本来の民主性がが十分に発揮されていない。安倍自民党が大勝した前回の総選挙では、一票の格差は違憲問題が生ずる程度の著しい不平等だったという最高裁の判決が出たばかりである。現在の小選挙区制も、民意を正しく反映しない。仮にすべての選挙区が定数1だとすると、ある政党がすべての選挙区で51%の得票率で勝てば、議員の100%がその政党で占められてしまう。以前の中選挙区制から小選挙区制に変ったのは、支配政党がそのような独裁体制を狙ったものである。その狙いにまんまと成功した自民党の安倍内閣は、民意を無視して民主精神にもとる勝手なことをし放題である。

多選議員が多いのも問題だし、政治家としての能力も将来への展望も人格もないのに、二世というだけで、あるいはマスコミで名が知られたというだけで議員になる人も多い。知名度は選挙の有利不利に決定的な影響を持つが、現在のようなマスコミ社会では、知名度は議員としての素質とは無関係である。知名度は高くても、本当に理想に近い政治家として優れているという理由からではなく、ただマスコミによく名前が出て来ると言うだけの有名人でもしばしば当選する。選挙がタレントの人気投票のようになっているのだ。

テレビドラマや小説では、政治家は国民や選挙民のために働くより自分の野心や経済的利益のために政治を利用する者として描かれている場合が多い。中には高潔な政治家もいるだろうが、現在第一線に立っている政治家には、高邁な理想、深い教養と理性、高潔な品格を備えた、人間として尊敬できるような人はほとんどいない。大多数の政治家は、ただ自分のために政治家を志したに過ぎないのだろう。逆に、本当に尊敬に値し、政治を託したいと思うような人は、金と既得権にまみれた現在の選挙には出ることすら難しいし、マスコミ的知名度がない限り当選はおぼつかない。政治家とは人間的にも能力的にも尊敬に値する人物だ、ということが常識になるような世の中になって欲しいものだ。

議員がいる政党が政党助成金などで優遇されているのも、無所属新人の候補者を不利にしている。こんな選挙では、何回繰り返してもよい政治は期待できない。有権者の意識が変ればよいのだが、政治とは、選挙とはこんなものだと思わされている有権者の意識が早々に変りそうな様子もない。

とは言え、少しでも改善の方法があれば改善すべきである。一票の格差については、どの程度が許されるかは大変難しい問題で、完全平等が必ずしも良いとは限らない。もし、完全平等だと、大都市圏の議員数が多くなり、国政はますます大都市中心、大都市有利になる危険がある。それでなくても、都会の住民は何かと優遇されている。例えば、都会には種々な施設や文化的催しが多いし、交通も便利である。職場の種類も多いし就職にも有利である。そういう都会の有利さのために人が都会に集まってますます都会の人口が高まるのだから、議員数まで人口比例では、金持ちにますます金が集まるシステムと同じように、ますます都市に便益が集中し、却って不平等であるし、国としての持続可能性や柔軟性を危うくする。しかも、都市の便利な生活を根底から支えているのは、結局は食糧や原材料を提供する地方なのである。

地域との癒着防止:同じ選挙区からの立候補制限

一票の重さと人口分布との矛盾を軽減するには、選挙区をなるべく大きくすることが一つの方法だが、国会議員が地元への利益誘導者にならない方策を講じることも必要である。現在の選挙では「地盤」が大切で、親の代から引き継いでいる二世、三世の議員もいる。地盤とは、結局は日本全体より地元の利益、その地元の中でも決して全部ではない一部の人達の利益代表になっていることの証に過ぎない。各県から一人ずつくらいは県の利益代表者であってもよいが、大多数の国会議員は、地域よりも日本全体を総合的に考えてもらわなければ困る。固定された地盤など、むしろない方が良い。各県1名ずつの議員以外は選挙区を全国区のみとするのも一法だが、全国区だと、現在のような選挙運動では金のかかる選挙になってしまう恐れがある。国会議員の地元との癒着防止の一方法として、中選挙区の場合(定数の少ない小選挙区は好ましくない)は、ある選挙区で当選した議員は、同じ選挙区では立候補できる回数を制限するのはどうだろうか。例えば、東京1区で当選した衆議院議員、何年か(4~5年)在職したら、同じ選挙区からは立候補できなくする。同じ都道府県では不可とするくらいがいいだろう。あるいは、他の選挙区なら後述の得票割引率が0に戻るようにするのも良い。検察官は地域との癒着防止のため3年毎に転勤させられるそうだから、国会議員でも地域との癒着防止のための何らかの方策はとれない筈がない。

選挙運動の平等化
現職の候補者やマスコミ的な知名度のある候補者、金のある政党の候補者などが、それだけの理由で選挙に有利になるのは、政治を堕落させている理由の一つである。マスコミ的な知名度や金がなくても、本当に政治を託すに足る望ましい人が平等な選挙運動をできるようにすることが大切で、それには、選挙管理員会が決めた演説会の他は、政府がテレビの時間を買い切り、すべての候補者に平等な政権放送の時間を与え、それ以外の選挙運動は許さない、という方法もある。地域との癒着防止で同じ選挙区からの多選が禁止された候補者にとっても、他の選挙区からの立候補がしやすくなるだろう。

多選防止の一方法:得票数の割引(減票制度)
多選議員が多いのも問題である。国会議員にも自治体の首長や議員にも、何十年も多選を繰り返している人が多い。国会議員の場合は、多選を大臣の資格にしている政党も多いようだ。しかし、彼らが多選されているのは、本当にそれにふさわしいからだろうか?それよりもただ地盤や、既得権や、名が知られているといった理由だけではないかと思われる。国会議員の場合、もし地元の利益に貢献しているという理由での多選なら、それは国民全体にとっては好ましいことではない。

多選はその職を知り、慣れることでもあり、駆け引きや権謀術数に強くなることでもある。これは政治家として必要なことだと考えている人が多いかもしれない。しかし、慣れや駆け引きに長ずることが良い政治を行うことではない。それより大切なことは、政治家としての良心と志を持つことであって、自分の利益にしがみつくような人では、駆引きや権謀術数に優れていれば、却って選挙民にとっては良くない事の方が多い。

一度当選すると名が知られる。大した業績がなくても、それだけで次の選挙には非常に有利になる。そうして多選を重ねるにつれ、特定の営利集団との癒着が深まり、政治が私物化されて行く。多選は選挙の度に問題にされるが、多選の禁止や、新人候補と多選候補との機会均等(選挙民に政策や人となりを知ってもらう機会の平等)を考慮した制度が、日本ではほとんど見られない。

多選防止の一つの方法として、選挙される職の在職年数、あるいは当選回数に応じて選挙の得票数を割引くのはどうだろうか。衆議院議員なら任期前の解散もあるので、割引は多選の回数よりも在職年数で行った方がいいだろう。例えば、1年在職するごとに、次の選挙の得票数から5%を割引くとする。任期4年の知事では、2度目の選挙では20%の割引だから、1万票の得票なら2000票を減票されて有効得票は8000票となる。3選なら8年在職で割引は40%である。落選などで空白期間がある場合は、その年数だけ割引率を減らすのも良い。例えば、1期4年在職した人が、引き続き次の選挙に立候補する場合は得票割引率20%となるが、それで落選するか、または何かの都合で立候補せず、1期4年間後の次の選挙に再び立候補する場合は空白の4年分の割引率20%が相殺されて、割引率は再び0%から始める。

多選候補者の得票割引制度によって、特に優れた業績や人望がない人の多選は難しくなり、より志の高い人が立候補しやすくなるし、当選しやすくもなる。どれほどの割引率が適当かは、なお検討の余地があろうが、3%~5%あってもいいのではないか。5%でもそれほど大き過ぎる値ではない。アメリカの大統領は3選不可能だし、日本でも多選禁止条例を制定している自治体がいくつかある(多くは3選12年まで)。このような得票割引制度は、単純に多選を禁止するより良い方法になるのではないか。3選以下でも相応の業績や人望がないと難しいし、本当に人望が厚い優れた人なら、4選以上の可能性もある。■
2014年11月30日


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