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追加金融緩和政策の評価

日銀が追加金融政策を発表して株価が急上昇し、この政策を評価する経済専門家も多いようだ。
追加金融政策とは、従来の低金利政策に加えて、日銀が長期国債の買い入れを従来の年50兆円から約80兆円に拡大するなど、種々な方法によって市場に大量の金を供給しようとするものだ。低金利政策を続けていても、デフレが続いていると、実質金利が高いままで、結局は借手が少なく消費を刺激しない。そこで、思い切って大量の金を市場につぎ込み、実質金利が低くなるようなインフレに持ち込みたいのである。追加金融緩和については、日銀の政策委員会でも賛否が分かれたようだが、反対の理由は消費刺激の効果や円安の行き過ぎへの懸念にあるようだ。

しかし、この金融政策に賛成するのもしないのも、また、株価上昇という結果を評価するのもしないのも、その根底には、投資や消費が増えて経済成長することが良い事だという共通の前提がある。だが、金融政策や消費刺激政策は、人の心理に訴えるだけの政策で、経済や消費を支える自然の能力、すなわち天然資源の供給や排出物処理能力については、それらは無限に存在する物として、全く問題にしていない。経済には必ず物質が関わっているが、その物質は人間の心理の有様だけで勝手に無から造りだすことはできないことを忘れているのである。

もはや、地球の容量に限界が来ているのは明白である。森羅万象すべてに無限の拡大はあり得ない。これは物質的な消費拡大だけではなく、人間の心理にも通ずる。人間の欲望、特に物質的欲望も決して無限ではないのである。これだけ物が豊富になった現在、これ以上あれも欲しい、これも欲しい、もっと欲しいと限りない物欲にしか目がない人がどれだけいると言うのだろうか。多くの人は、もはや、消費を増やすことより、それ以外の喜びや楽しみを求めるようになっているのではないだろうか。

したがって、仮にこの金融政策が成功であっても、その成功はほんの一時的に過ぎない。おそらく、成功したという感覚は1年も持続せず、必ずその効果が薄れて再び低迷するようになる筈だ。株価も必ず再び下がる。こうした観念に基づく好不況を繰り返しているうちに、自然環境という客観的条件はますます悪化し、泥沼からの脱却が難しくなる。もっと悪いのは、そんな先物買いの心理のような馬鹿げたことが、政治の最も重要な関心事になってしまっていることだ。現在の社会にとって最も必要なことは、経済成長ではなく、経済成長という観念を捨てることである。経済成長を追っている限り、人間は絶対に幸福にはなれないし、人間を大切意する理想的な社会には絶対なれない。
2014年11月9日


  1. 2014/11/09(日) 11:15:45|
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