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一票の格差:定数是正より選挙区制の問題

毎回の選挙のたびに一票の格差が問題にされる。2009年の総選挙の一票の格差(最大2.30)は違憲状態にあると最高裁判所の判断(2011年3月)があったにもかかわらず、何の修正もされずに行われた今回の選挙(一票の格差最大2.43)は無効であると提訴されているが、裁判所がどんな判断をするか興味深い。

しかし、ある程度の一票の格差は必要である。なぜなら、もし格差が全くないように議員定数を配分すれば、大都市圏からの議員が圧倒的多数を占め、国政はますます過疎地域に厳しく、大都市圏に有利な方に傾く可能性があるからだ。それは人口を一層大都市に集中させ、産業の工業化や大企業化を進め、結局は日本の国土も文化も疲弊させることになる。現在の1人別枠方式(各都道府県にまず1議席を配分)は、それを考慮したものだが、最高裁判決は1人別枠方式は速やかに廃止すべきだとしている。

だが、一票の格差がどのくらいなら適正かを具体的な数値で表すことは不可能であり、最高裁判決でもどれだけ以下なら合憲になるという数値が示されているわけではない。言い換えれば、最高裁の違憲判断も理論的な根拠があるわけではなく、極めて主観的に過ぎないのである。

もし、各選挙区への配分を人口基準でなく、面積基準にしたらどうだろう。人口何人に国会議員1人ではなく、面積何平方キロメートル当たり一人とするのである。国土の保全は国政の重要な役割である。人間は移動できるが国土は移動できない。したがって、国土の保全を通じて、日本の自然環境に最も適した人口や産業の配分を促すことになる。そう考えると、面積基準の定数配分にもそれなりの合理的な根拠がある。人口基準の一票の格差は今より更に大きくなるが、それが違憲だということにはならないだろう。(注意:現在の一票の格差が違憲かどうかは考え方次第という意味で、面積基準にすべきだと言っているわけではない。)

さて、今回は各政党の得票率と当選者比率との差が目立った選挙でもあった。小選挙区の自民党と民主党を比べて見よう:
自民党 得票数2564万 得票率43.0% 当選者数237(議席総数の79.0%)
民主党 得票数1360万 得票率22.8% 当選者集 27(議席総数の 9.0%)
得票数を当選者数で割ると、自民党は10.8万票/人、民主党は50.4万票/人となる。自民党は10.8万票で一人当選できたのに、民主党はその5倍の50.4万票でやっと1人しか当選できなかった。これもまた一票の大きな格差である。勿論、当選総数が限られているから、得票率と議席率が一致しないのは当然だが、それにしても、今回の格差は大き過ぎる。議員定数配分の一票の格差より、こちらの格差の方がより不合理だと言えないだろうか。

言うまでもなく、この不合理は選挙区制にある。選挙区の定数が少なければ少ないほど、政党の得票率と議席率との乖離が大きくなる。小選挙区制では必ずある政党にとっては有利、ある政党にとっては不利に働く(いつも決まった政党が有利になるとは限らないが)。次の選挙までには、定数の一票の格差だけでなく、小選挙区制による一票の格差も同時に問題にしなければ片手落ちになる。選挙区はできるだけ大きくすべきだろう。

選挙区が大きくなると、選挙運動も大変だろう。どの政党にも属さない新人にとっては特に難しい。莫大の費用もかかる、そのため、何かで有名人にならないと選挙に出られないという、タレント選挙になってしまう恐れもある。このような問題もあるが、できるだけ大きな選挙区にし、しかも公平な選挙運動になるような工夫をする必要がある。
2012年12月18日


  1. 2012/12/18(火) 14:52:18|
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