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縮小の時代

八ツ場ダム:自然よりカネ

民主党内閣は、党の公約だった八ツ場ダム建設中止を翻して建設再開を決めた。これに先立って、国土交通省関東地方整備局事業評価監視委員会(委員長:家田仁東京大大学院教授)が、建設継続が妥当であるとの結論を11月29日、国交省に答申している。
「関東地方整備局事業評価監視委員会(平成23年度第6回)の開催結果について」
(http://www.ktr.mlit.go.jp/ktr_content/content/000050142.pdf)

この答申では、治水の効果や他の治水方法との費用効果比較でダム建設が有利であると結論しているが、もともと建設推進派だった国交省の委員会だから、初めに結論ありきであった。委員会では建設再開に反対する意見もあったようだが、答申には書かれていない。地元の群馬を始め東京、埼玉、千葉、茨城、栃木などの首長も連名で建設継続を野田首相に申し入れている(12月16日)

このダムの建設に対して多くの疑問や反対が出ているにもかかわらず建設を強行するのは、如何にダム建設の効能を並べようとも、所詮は自然をカネに変えるために過ぎない。そのために土地を失う人など多数が犠牲になっている。しかも、現在のダム建設が想定している寿命は高々100年であり、それ以後どうなるかは全く無頓着である。日本には設計寿命より遥かに短い数十年で埋まってしまったダムもある。ダムは、建設当初は役に立つことがあっても、長く持っても200年~300年後には必ず土砂で埋まって機能を果たせなくなり、壊して原状回復することもできず、洪水の原因になる。

このように、金のために国土を破壊し、将来の子孫にとっては多大な負の遺産となると言う点では、ダムも原発も同じようなものである。ダム建設にこだわる首長や「知識人」達も、原発継続にこだわる首長や「知識人」根本において何の違いもない。

ダムが負の遺産にならないためには、土砂がたまらないように浚渫が簡単にできること、老朽化したら取り壊して自然の原状が回復できること、を条件にすべきである。それには、巨大ダムはダメで、比較的小規模なダムにするしかない。もっとも、如何に小規模ダムで浚渫維持が可能でも、下流に流れる土砂を停めてしまうから、下流や河口には負の影響を及ばすかも知れない。
2011年12月23日


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  1. 2011/12/23(金) 11:40:06|
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